王晨霞『掌で病気がわかった』
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もし、ある医師が「手相は非科学的な迷信である」ことを証明する国家的な任務を負いながら、その研究の末に「手相には驚くべき医学的真実が隠されていた」と結論づけたとしたら——。本書『掌で病気がわかった』は、まさにそのドラマのような実話に基づいている。中国の医師・王晨霞氏が、15年の歳月と15万人の臨床データを費やして、古代の知恵を現代医学として蘇らせた、驚異の医学研究書である。
懐疑から始まった、人生をかけた探求
著者の王晨霞氏は、もともと近代医学を学んだ医師であり、中国伝統医学の「形相学」(手相や人相で診断する方法)を非科学的と考えていた。中国政府からその非科学性を証明するよう委嘱された彼女は、古代の医学文献と実際の患者の手のひらを照合する研究に着手する。
ところが、研究を進めれば進めるほど、そこに記された内容と、実際の患者の症状との間に、無視できないほど高い的中率があるという事実に直面する。この衝撃的な発見が、彼女の医師としての人生を大きく変えた。迷信を暴くはずだった研究は、その真価を証明するための、壮大な探求へと転換したのだ。
15万人のデータが証明する「掌紋医学」
その日から著者は、中国各地の病院を回り、15万人分もの患者の「掌紋データ」を収集・分析。そしてついに、手相と各疾病との間に極めて密接な関係があることを突き止め、**「掌紋医学(しょうもんいがく)」**として体系化することに成功する。
本書で紹介されるのは、2000年以上の歴史を持つ中国伝統医学の「体の内部の情報は、体の表面に現われる」という考え方が、最新の臨床データによって裏付けられた、医学的知見の数々だ。単なる経験則や占いではない。膨大なデータに基づいた、科学としての診断法なのである。
あなたの手のひらが語る、健康のサイン
『掌で病気がわかった』は、運命を占う本ではない。自らの健康状態を知り、病を未然に防ぐための、医学書である。
その著者自身が、かつては最も手厳しい懐疑論者であったという事実ほど、本書の信頼性を雄弁に物語るものはないだろう。健康に関心のあるすべての人、そして伝統医学の可能性を信じるすべての人にとって、本書は常識を覆すほどの衝撃と、計り知れない恩恵をもたらしてくれるに違いない。
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