『手相術 手のひらは生きている』浅野八郎

浅野八郎『手相術 手のひらは生きている』

人生という大海原で、私たちは時に予期せぬ嵐に見舞われ、時に偶然の追い風に恵まれる。そんな不確かで広大な航路を進むための「水先案内人」となるべく編まれた『秘伝・占い全書』シリーズ。その一冊である浅野八郎氏の『手相術 手のひらは生きている』は、最も身近な航海図、すなわち「手のひら」の読み方を教えてくれる、希望に満ちた一冊である。

手のひらは、あなたの「人生の縮図」

本書の核心は、その副題「手のひらは生きている」に凝縮されている。著者は、手相を生まれつき固定された不変の刻印とは捉えない。むしろ、私たちの心の状態や体のコンディションによって、刻々と変化し続ける「人生の縮図」なのだと説く。

イライラや不安が続けば、今までなかった場所に線が生まれ、悩みが解消されれば、濃かった線が薄れていく——。手のひらは、物理的な動きではなく、私たちの内なる声に呼応して、その姿を変えていく。この事実は、手相が単なる「占い」ではなく、自分自身と対話し、心身の状態をチェックするための、生きたツールであることを示している。

誰にでも読める、運命の基本言語

この「手が語りかける重大な暗示」を、専門家でなくとも読み解けるように、本書は細心の注意を払って書かれている。著者はあえて、最も分かりやすい基本的な判断法を中心に解説することに徹した。これにより、読者は手相という深遠な世界の、確かな第一歩を踏み出すことができる。

• 自分にはどんな恋愛が待っているのか？
• どんな進路が合っているのか？
• どんな病気に注意すればいいのか？

これらの切実な問いに対する答えを、自分自身の手のひらから見つけ出すための、正しい知識と観察力が、この一冊で身につくのだ。

あなたの未来のための参考書

『手相術 手のひらは生きている』は、幸福づくりのためのガイドブックとして、あなたの本棚に置かれるべき「未来のための参考書」である。自分自身の手相はもちろん、気になる恋人や友人の手を理解することで、人間関係はより深く、豊かなものになるだろう。

変化を恐れる必要はない。手のひらが生きている限り、あなたの運命もまた、あなたの努力次第で常に良い方向へと変わっていく可能性を秘めているのだから。