『中国秘伝 手相の見方』著者:張耀文/佐藤六龍

『中国秘伝 手相の見方』

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この度、『中国秘伝 手相の見方』を拝読いたしました。長年手相術に携わる者として、本書が提示する「中国式正統手相術」の真髄に深く感銘を受けました。巷に溢れる手相術とは一線を画す、真に運命を読み解くための指南書として、手相を志す全ての方に推薦したい一冊です。

まず、本書を執筆された張耀文先生佐藤六龍先生について触れないわけにはいきません。張耀文先生は台湾員林のご出身で、明代より継承される「五術」(命、卜、相、医、山)を家学として修得され、明澄派十三代目の掌門として多岐にわたる著書を世に送り出されています。また、佐藤六龍先生は1927年東京生まれで、東洋運命学会や中国五術研究会などを主宰され、学術的な正統占術の普及に尽力されてきた方です。両氏の深い造詣と、これまでの「旧態依然たる斯界」を変えようとする情熱が、本書の随所に息づいています。

現代において「手相」は、医学や心理学の観点からも研究されるほど一般に浸透していますが、その多くは「性格類推」に終始する西洋流手相術や、誤解された東洋手相術が主流でした。しかし、本書が明らかにする*金面玉掌流相法」こそが、われわれの先人たちが編み出した、吉凶成敗福といった「運命判断」に特化した東洋古来の占術としての手相術なのです。この相法は、顔(金面)と手(玉掌)を総合的に判断する術であり、明代に完成されて以来、透派に伝えられてきた素晴らしい占術体系です。日本にはこれまで伝えられてこなかった「神相鉄関刀相法」やこの「金面玉掌相法」が、本書によって初めて明かされた意義は計り知れません。

本書で解説される手相術の要素は、その基礎を正しく理解する上で非常に重要です。手の部位について、古書には肩先から手全体を指す記述もありますが、この「金面玉掌流相法」においては、手首から先の「掌」(手のひら)と「指」に限定して判断すると明確に定義されています。この厳密な定義こそが、鑑定の精度を高める第一歩となります。

手相術の基本的な要素として、以下の四つが挙げられています。

  • 手型(手の形のタイプ):手のタイプを指し、特に「指の形」によって分類されます。手のひらの形は個人差が少ないため、指の形に注目することで合理的な分類が可能となるという指摘は、実践者にとって非常に納得がいくものです。
  • 丘位(掌のなかの位置):掌の盛り上がった特定の部位を指します。広範囲ではない掌のなかに、明確な位置づけを設けることで、より詳細な判断が可能になります。
  • 掌線(掌のなかの線):石川啄木の歌にも象徴されるように、一般的に「手相」として最も広く認識されている要素です。本書では、この掌線が手相術において非常に高い比重を占める一方で、決して唯一の判断基準ではないことが強調されています。さらに、掌線に現れる「八門号」と呼ばれる記号についても言及されており、その奥深さを予感させます。
  • 指紋(爪の反対側の紋理):一般には手相術の要素としてほとんど認識されていない「指紋」が、この正統手相術においては極めて重要な要素として位置づけられています。これまでの日本における「指紋占い」が、周易を応用した別種の占いと異なり、本書の指紋判断法が本格的な手相術の一部であることが示されており、これは多くの手相家にとって新たな知見となるでしょう。

「手相術」は、学問や医学、心理学とは異なる占術としての立場から探求されてきたものであり、難解な理論は不要で、「ともかく、実際に応用してみれば、すぐにその優劣はわかる」という本書の姿勢は、実占を重んじる者にとって非常に共感を覚えます。

本書を通じて、これらの要素を正しく理解し、習得することによって、我々手相家は、これまで以上に的確な運命判断を提供できるようになるでしょう。さらに、本書は他の中国占術(命・卜・相・医・山)に関する書籍(同社刊行の『五術占い全書』など)との併用を推奨しており、これにより手相判断がさらに的確になり、深みが増すという点も、総合的な運命鑑定を目指す者にとって非常に魅力的です。

まさに、本書は日本の手相術界に一石を投じる画期的な内容であり、「東洋手相術は使い物にならない」という誤解を完全に覆す、正統な運命判断術としての手相術がここにあります。この一冊を手にするすべての方々が、真の手相術の奥義をマスターされることを心より願っております。

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-手相書