『手相刑事の鑑定術』江幡龍

江幡龍『手相刑事の鑑定術』

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もし、手相家を目指した青年が、夢破れて警察官となり、刑事、そして鑑識として働く中で、偶然にも1万人もの「手のひら」を観察する機会を得たとしたら——?本書『手相刑事の鑑定術』は、まさにそんな奇跡のような実話に基づいている。元警察官という異色の経歴を持つ著者・江幡龍氏が、その特異な経験から掴み取った、これまでの手相本には決して書かれなかった「本当の手相のすごさ、面白さ」を解き明かす、衝撃の一冊である。


 

1万人の手相は、事件現場にあった

 

著者は、手相家を目指したほどの知識を持ちながら、警察官の道を選んだ。しかし運命は皮肉なもの。刑事として、そして鑑識官として、「関係者指紋」や「被疑者指紋」を採取する日々の中で、彼は図らずも膨大な数の手のひら——すなわち手相——を目にすることになる。その数、実に1万人。しかも、そこには大企業の社長や病院長といった成功者から、凶悪犯や大泥棒まで、通常の占い師が決して見ることのない、社会の縮図ともいえる多様な人々の「手」が含まれていた。


 

常識を覆す、「刑事」だから見抜けた真実

 

「成功者の手相と、犯罪者の手相には、絶対何か違いがあるはずだ!」。この純粋な疑問を胸に、著者は1万人分の「証拠」を分析し続けた。そしてついに、「違いはこれだ!」という驚愕の真実を発見し、さらにはこれまでまことしやかに語られてきた手相の「定説」が、実はウソであったことまで見抜いてしまう。

本書で語られるのは、占い師の主観や、鑑定に来る客という偏ったサンプルに基づいたものではない。警察官として、客観的に採取した膨大なデータから導き出された、揺るぎない「手相のリアル」なのである。


 

手相に興味がなかった人にこそ読んでほしい

 

本書は、単なる手相の見方を解説する本ではない。それは、元刑事がその人生をかけて掴み取った、人間という存在の深淵を覗き込むような、ドキュメンタリーでもある。

手相家になれなかったからこそ、刑事として1万人の手相に触れることができた。その数奇な運命がもたらした発見を伝えることが、自らの役目だと著者は語る。

もしあなたが、これまでの手相占いに半信半疑だったり、まったく興味がなかったとしても、本書を読めば、その常識は覆されるかもしれない。あなたの手のひらが、より良き人生を送るための、確かなヒントを与えてくれることに、きっと気づくはずだから。

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-手相書100選