樫尾太郎『手相でみる健康診断』
| Amazon | 単行本 |
| Audible | 新着タイトル |
| Kindle | 新着タイトル |
「健康であることは幸福であり、あらゆる富にもまさる」。しかし、そのかけがえのない健康を、私たちは本当に自らの手で守れているだろうか——。東京大学医学部を卒業した医師・樫尾太郎氏が、現代医療への警鐘を鳴らしつつ、手のひらという最も身近なツールで自らの健康状態を知り、病を未然に防ぐ方法を説くのが、本書『手相でみる健康診断』である。これは、単なる手相占いではない。医学的知見に基づき、自らの身体と対話し、主体的に健康を管理するための、画期的なセルフケア・マニュアルだ。
医者はセールスマンであってはならない – 健康は自ら護るもの
著者は、現代医療が薬に頼りすぎている現状を憂い、「医者は点数かせぎの新薬のセールスマンであってはいけません」と、自らの立場をも省みながら断言する。病気になって初めて健康の貴さを知るのでは遅すぎる。本書の目的は、病気になる前の「前兆」、すなわち**“未病”のサイン**を、手のひらに現れる健康のバロメーターから読み取り、すぐに対応した処置をとることにある。
その根幹をなすのが、著者自身が中学時代から学び、実践してきた西勝造氏の健康法と思想である。著者は、西氏の手相学が40年にわたる体験に基づき、解剖学的・生理学的に解明された体系であり、数学の公式のように問題を解く明快さを持つと高く評価する。
20年の臨床経験が証明する、手のひらの「真実」
「手相で病気がわかるなんて」と驚くかもしれない。しかし著者は、医学部卒業後、20年以上にわたり、数万人の患者の手を観て病気を診断し、治療法を説明してきた経験を持つ。聴診器や試薬を使わずとも、手のひらから病気を予知し、難病に対して的確な治療法を指示できたという。
本書で語られる実例は衝撃的だ。高血圧で相談に来た患者の手相から、むしろ肝臓の悪化を指摘し、早期治療を勧めたものの、一年後に肝臓ガンで手遅れとなり死亡したケース——。これは、手のひらが単なる性格や運命だけでなく、生命に関わる重大な情報を、いかに正確に映し出しているかを示す、医師ならではの重い証言である。
手相は変えられる! 健康への道筋
本書がもたらす最大の希望。それは、**「体質を変えることができると同様に、手相も変えることができる」**という、西式健康法の思想に基づいた力強いメッセージだ。
暴飲暴食はすぐに手相に現れ、病気の原因を作る。逆に、食を慎み、正しい健康法を実践すれば、悪い手相も良い手相へと変えていくことができる。本書は、その具体的な方法論までをも提示し、読者が自らの手で健康な未来を築くための道筋を照らしてくれる。
『手相でみる健康診断』は、健康に関心のあるすべての人、特に現代医療に疑問を感じている人にとって、必読の一冊と言えるだろう。東大卒の医師が、自らの経験と信念を賭して書き上げた本書は、あなたの手のひらを見る目を一変させ、真の健康への扉を開く鍵となるに違いない。
| Amazon | 単行本 |
| Audible | 新着タイトル |
| Kindle | 新着タイトル |