『東洋手相術』田口二州

田口二州『東洋手相術』田口二州

現在、書店に並ぶ手相書の多くが西洋手相をベースとする中、占術界「的中の父」として名高い大家・田口二州氏が、その五十有余年の鑑定データのすべてを注ぎ込み、満を持して世に問う一冊。それが、本書『東洋手相術』である。これは、単なる手相の解説書ではない。中国古典「神相全編」を骨子とし、先代より受け継いだ秘伝に、現代の実証データを加味した、東洋占術の神髄に触れるための本格的な指南書である。

西洋手相の、さらにその先へ – 東洋の秘法

本書が他の手相書と一線を画すのは、西洋手相術が主流の現代において、あえて「東洋手相術」ならではの、より深く正確な判断を可能にする秘法を公開している点にある。

その最大の特徴が、**「気血色（きけっしょく）」**の鑑定法だ。手のひらの各部分に現れる微細な「色」を読み取り、現在の運気の吉凶を判断するこの技術は、東洋相法にしかない奥義中の奥義。これにより、単なる長期的な運命だけでなく、今まさに訪れている好機や、迫りくる危機をリアルタイムで察知することが可能になる。

さらに、易学で用いられる**「心卦（しんか）」や、究極の開運法ともされる「九星気学（きゅうせいきがく）」**と手相を常に照らし合わせて運勢を判断する、多角的で重層的なアプローチを紹介。これにより、鑑定の精度は飛躍的に高まり、運命の綾をより立体的に理解することができるのだ。

四千年の叡智と五十年の実証

本書の信頼性は、その圧倒的な歴史的背景と、著者自身の膨大な経験によって裏打ちされている。約四千年もの歳月をかけて先人たちが築き上げた統計学としての手相術を、先代・田口二州師より受け継ぎ、そこに著者自身の五十有余年にわたる鑑定データを加味。古典の叡智と現代の実証性が見事に融合している。

プロの門下生を全国に70名以上擁し、800冊以上の著作を世に送り出してきた「的中の父」だからこそ書けた、まさに東洋手相術の集大成である。

あなたの人生の「羅針盤」

著者は、羅針盤のない船と、ある船のどちらが安全に航海できるかと問いかける。本書は、まさにあなたの人生の航海にとっての「羅針盤」となることを目指して書かれた。

良い運気の波を最大限に活かす方法、そして悪い運気の嵐を巧みに避けるための「運気向上のアドバイス」も具体的だ。自分自身や周りの人の運命を予知し、ただ流されるのではなく、積極的に人生を切り開いていきたいと願うすべての人へ。この一冊は、そのための最も信頼できる航海図となるに違いない。