『極秘手相術』波木星龍

波木星龍『極秘手相術』

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書店にあふれる手相の本は、どれも似たような内容ばかり——。そんな現代の占術界に、手相家であり占術研究家の波木星龍氏が、一石を投じる。それは、近年ほとんど省みられることのなかった、私たち自身の伝統、すなわち「江戸時代に行われていた手相術」の復活という、壮大な試みだ。本書は、本邦初ともいえる本格的な「和式手相術」の解説書であり、現代の手相占いに欠けていた重要なピースを埋める、画期的な一冊である。


 

なぜ「江戸の手相術」なのか? – 失われた“今”を読む技術

 

著者は、37年にわたる実践と、世界各国の手相書を読破する比較研究の末、江戸の手相術が持つ独自の価値にたどり着いた。それが、現代の手相占いが苦手とする**「現象判断法」、すなわち「今現在、その人に何が起きているか」**を正確に判断する技術である。

その鍵を握るのが、人相術では重視されながらも、手相術ではほとんど語られてこなかった**「気血色(きけっしょく)」**の見方だ。手のひらの各部分に現れる微細な色の変化を読み解くことで、その人の現在の運気の動向や、直面している問題を驚くほど的確に把握できるという。本書は、この失われた秘伝を、現代人にも理解できるよう、豊富な実例と共に丁寧に解き明かしていく。


 

実践家にして研究者、著者の揺るぎない説得力

 

本書の信頼性は、著者の異色の経歴によって裏打ちされている。幼くして運命の不条理に直面し、10歳で占い師を志したという著者は、単なる理論家ではない。日々の鑑定で何万人もの手を読んできた**“実践家”**として、江戸の術が現代にも通用することを実証してきた。

同時に、古文書を読み解き、海外の占術と比較検討する**“研究者”**として、その理論的背景を深く理解している。この両輪を兼ね備えた著者だからこそ、古の叡智を、現代に通用するかたちで、かつ興味深く蘇らせることができたのだ。


 

手相の深奥を求める、すべての人へ

 

本書は、単に未来の吉凶を知りたいというレベルに留まらない、手相術のさらなる深みを求めるすべての人にとって必読の書となるだろう。

西洋占術の影響を色濃く受けた現代の手相術に、日本古来の「和の叡智」を掛け合わせることで、あなたの鑑定眼は、より立体的で、より精緻なものへと進化するに違いない。これは、単なる一冊の解説書ではない。日本の占術史における、失われた環を取り戻す、文化的な挑戦の書なのである。

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