この記事ではウェイト=スミス版タロット「愚者」の絵柄についての考察を紹介しています。愚者の持ち物、袋の中身は一体何が入っているのだろうか?白い犬は何を警告しているのだろうか?その答えとなるヒントをお伝えします。
①白い太陽
白はまだ何色にも染められていない状態です。つまり、真っ白に描かれている理由はまだ何者でもない、逆に言えば、これから何にでもなれる可能性に満ちた存在であることを象徴しています。
②風変わりな少年
その先には崖があるにも関わらず、奇抜な服装をした少年が気ままに歩いている。その様子は、固定概念にとらわれない純粋さ、はたまた、行き当たりばったりと言った危なっかしさを彷彿とさせている。
③崖
崖は別世界との境界線を表します。つまり、この少年は今いるところから、違う新しい世界へ、まさに今、旅立とうとしていると判断できます。
④犬
崖=境界線とお伝えしましたが、「犬」と「境界線」と言えば、神社の鳥居の側にいる狛犬を想像させられます。犬は、門番であったり、番犬と言われたりするように、「警告」をしてくれる存在。この少年の旅には危険を伴うことがあると警告しています。
⑤棒に吊るされた袋
袋の中身は謎に包まれていますが、その中身は、少年が活用するべき道具、または潜在的に秘められた才能を象徴していると考えられます。しかし、この袋を大切に扱っているとは言い難い様子。つまり、自身の才能や持っている道具を活用できる環境ではないこと、まだ持っている才能を自覚していないことを示します。
⑥背景の山
これから登るべき山(目標)があることや、その険しさから、苦難困難、危険を象徴しています。
まとめ
愚者の絵柄は、これからあらゆる可能性があることや、新しい挑戦にはワクワク、ドキドキと言った期待や不安があることを教えてくれます。